島情報−70

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島のちっちゃな音楽祭

 9月24日 日曜日、夕方6時半をすこし過ぎた頃 比川小学校グラウンドで島のちっちゃな音楽祭“比川音楽祭”が始まった。9月も下旬だというのに、与那国島のこの時間帯はまだ明るい。
  今回で5回目となる音楽祭、町役場とか公のものが介在しないこの島に住む有志による手作りの音楽祭だ。特に比川の皆さんのがんばりには驚いた。与那国のなかでも最も小さい集落 比川をなんとか盛り上げたいという意気込みがひしひしと感じられる。
  初めてこの催しを見たが、見るまでは失礼ではあるが小学校の学芸会に毛の生えたようなものを想像していた。しかし、想像は見事に裏切られた。三線、ギターはもちろんのこと、ピアノ、クラリネット、フラダンスをギターの生演奏で踊るなど民謡からフォーク、ポップ、ロック、レゲー、クラシック、ハワイアンまで実に多彩だ。 観客も家族総出で来たり、仲間同士、カップル、はたまた端の方でブルーシートを敷いて酒盛りしているグループなどグラウンドが埋め尽くされんばかりで、ひょっとして与那国で催されるイベントで観客動員数が一番多いのではないのか思う程である。
  最初、この会場を借りている比川小学校の音楽隊で幕が開け、「のぶくんとゆかいな仲間たち」では信男君がいつも新聞配達している自転車で登場して森の熊さんを輪唱したり、稲本のオジーが飛び入りで参加するなどほのぼのとした感じで進んでいった。
  熱帯低気圧(ネッテイズ)によるロックがはじまると、これまでの雰囲気とは違ってちょっとしたアマチュアバンドのライブを聞いているようで、次のトニーさんにいたっては、曲間のトークまで“プロだー”と感心するほど聞き入ってしまった。その後も、次々と楽しい演奏ありダンスあり、最後は鳩間島で鳩間音楽祭を主催している加治工勇バンドも出演し、予定時間を30分もオーバーして夜の10時を過ぎていたのだ。あっという間の3時間半に、結構満足して帰路についた。

島にいると、自分が好きで練習している音楽をなかなか世に出す機会がない、また、子ども達や とーちゃん、かーちゃんらも豊年祭など島の芸能以外の音楽を生で聴くなんてめったにないことなので、参加するほうも 聴くほうも 楽しみだし 刺激になるのかもしれないな!と帰りの車のなかで感慨にふけっていた。このちっちゃな音楽祭がずっと続きますように(祈り)。
                             投稿者 小嶺(こみね) 長典(たけのり) (2006.10.4)