島情報−9

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               玉井 恵著 『日本の塩100選』(旭屋出版刊)
塩づくり4
  本焚き 花塩

 1次濃縮で25%くらいまで塩分濃度を高めた溶液(“かんすい”といいます)をいよいよ本焚きします。1次濃縮(約4日かかる)を2回行って 約1000リットルのかん水を作り タンクに貯めます。1次濃縮と2次濃縮(本焚き)を別ける目的は1次濃縮の工程でゴミやプランクトン(けっこう多い)、味と舌ざわりを悪くするカルシウムの大部分を除去することです。この工程により純白な 透明感のある塩と 殆ど無色のニガリが得られます。
 本焚きの前にはカマを念入りに洗浄し 約700リットルのかん水を入れ沸騰させて約30%の濃度を目指します。ここからが花塩が出来るかどうかの分れ目で こまかい塩になったり 扁平なザックリした感じの塩になったりして 花塩の理想とする2〜3ミリメートルの正立方体には中々なりません。花塩はただ大きければ良いわけではなく、大きさ、固さ、透明感、ニガリ含有量が全て揃って 初めて 当社のトップ・ブランドとして合格します。
 朝からの本焚き作業は夕方まで続き 塩分濃度が40%直前までになったとき 火を落とします。このとき 塩は少しだけ出来ていますが大きくはなく 明朝出勤してきてカマのフタを開けてみるまでは 花塩が成功したかどうか分かりません。
 翌朝は花塩でも 失敗作でも とにかく塩上げ(カマから塩を取り出す)をして 残りのかん水をつぎ足して もう1回同じ作業を繰り返します。
 うまく花塩が出来れば 2日間で約20kgくらいですが 成功しない時も結構あり 月に30kgくらいでしょうか。ザルである程度ニガリを切った花塩は脱水機(ドラム式洗濯機の脱水機能だけ使っている)でニガリを程よく切り 入念な 人手によるゴミ等の検査を経て フルイにかけて 大きいもの、小さいものを除いて袋詰めして完成です。
 
 玉井恵氏著「日本の塩100選」(旭屋出版刊)の表紙を飾らせて頂いたのが弊社の花塩です。ごく少量しか生産できませんので 2000円/135gと高価ですが とっておきの調味料として サケのツマミとして 貴方だけの味わい方をなさってみて下さい。